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2018年11月22日 公開

日伊マニアック対決!

Wine Glass White · Free photo on Pixabay (121)

こだわりのワインインポーター「アビコ」の社長、阿掛登志彦氏を取材した際、一番のお薦めを伺ったところ「エミディオ・ペペ」を紹介してくれた。今年7月の洞爺湖サミットで各国の首脳がラベルをしげしげと見つめ、ソムリエに質問するなど一気に注目されたワインだ。

一切の妥協を許さず、全て"人の手" によって造られたペペ氏のワインはまさにマニアック。「良いワインは畑で造られるもの。有機栽培を行い、最高のブドウのみ収穫すれば何も加える必要は無い。どうやって完璧なバランスに達することが出来るかはワイン自身が知っている」というのが彼の信条だ。懐古的に過去の手法にこだわっているのではなく、味を合理的に追求した結果なのだろう。

ペペ氏のワイナリーではブドウは手で除梗され、足で圧搾される(処女でなくても良いそうだ)酵母やSO2を一切添加せずにタンクで発酵させた後暫く寝かせて、ろ過せずに瓶詰めされる。そのまま1年から果ては30年にも渡る熟成期間を経て、出荷の直前に手作業でボトルを1本1本デカンタージュし、ラベルが貼られる、…という気の遠くなるような手間隙がかけられているのだ。

このワインを輸入する阿掛社長もただ者ではない。誰も手を出さないワインを紹介するのが社長の密かな楽しみのようだ。常識を疑い、それまでのイメージをくつがえすことで、日本の食文化を変えていこうとする彼の姿勢は、温度管理を可能にしたリーファー・コンテナの日本初の導入、という点にも現れている。

「完璧な温度管理のもとでワインを輸入したのは私たちが初めてだと思います。」と胸を張った後、
「コンテナのワインを全部凍らせたのも初めてだと思います。」
と笑った。リーファーを使い始めた頃、温度調節の操作を間違えて、中のワインが凍りつき全部割れてしまったのだそうだ。

生産者とインポーターという立場の違いはあるが、ワインへの愛情では互いに譲らない。日伊マニアック対決は引き分けと見た。
Wine Vineyard Bottles · Free photo on Pixabay (122)




【記事】編集部 佐藤圭一
【取材先】有限会社アビコ
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