世界のチーズ特集VOL.5「ロビオラ・ディ・ロッカヴェラーノ」 - 飲食業界.com | 飲食店のための飲食業界専門の情報サイト
2018年12月16日 公開

世界のチーズ特集VOL.5「ロビオラ・ディ・ロッカヴェラーノ」

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イタリアDOP※チーズの中で山羊乳製チーズは
ロビオラ・ディ・ロッカヴェラーノだけしかありません。

山羊は痩せた土地でも飼うことができるため、「貧乏人の牛」とまで呼ばれていました。
貧しさの象徴の山羊乳製チーズは市場に出ることは少なく、家庭用として長いこと消費されてきました。

1979年にDOC※を取得した際の法律では原料乳は山羊乳または羊乳で、
季節によっては85%までの牛乳を混ぜることが出来るという、理解しがたいものでした。

今日では、山羊乳を50%以上使用することが
義務づけられますが、本物志向の人たちは常に山羊乳100%を選びます。

小規模の作り手を大事にしている、
ジャンニ&パオラ夫妻が選んでくれるロビオラ・ディ・ロッカヴェラーノは
いつもフレッシュ感があり、クリーミィで優しいミルクの香りが漂う逸品です。
入荷時は真っ白の状態ですが、熟成に従って黄色みを帯び自然の表皮が出来上がります。

ロビオラの語源は、熟成してくると
外皮がルビーのように赤みを帯びた色になってくることから、
ルベオラまたはルベールとローマ時代に呼ばれていたからだと言われますが、
現在は赤みを帯びた表皮を持つロビオラ・ディ・ロッカヴェラーノは皆無といっても良いでしょう。

ロッカヴェラーノは、ピエモンテ州アスティ県の丘陵地の小さな町で、
晴れていれば、小高いところから海が見えるという環境にあります。

このあたりの牧草は潮の香りがあり、生命力が豊か。
また山羊の好物の木イチゴや野生のタイムも豊富です。

製造は通年行われますが、放牧の始まる春から晩秋までが旬となります。
甘口の微発泡ワイン、アスティ・スプマンテと合わせてお楽しみいただきたいと思います。

※イタリアでは国が1954年に公布した食品法にて国内の伝統ある良質なチーズを保護・保証するため、
統制原産地呼称、通称DOC(Denominazione d'Origine Controllata)制度を設けたが、1996年、
EUが新たに保護指定原産地呼称、通称DOP(Denominazione d'Origine Protetta)制度をEU全域で
導入したため、DOCチーズもDOPチーズとなった。
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【記事】チーズの案内人・本間るみ子
【問合せ】株式会社フェルミエ
所在地:東京都港区愛宕1-5-3 愛宕ASビル