世界のチーズ特集VOL.7「フェラーニョ」 - 飲食業界.com | 飲食店のための飲食業界専門の情報サイト
2018年12月16日 公開

世界のチーズ特集VOL.7「フェラーニョ」

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ピレネーの羊飼いたちは、屋根に小石を載せたこの地方独特の山小屋“カイヨラール”で、
「アルディ・ガスナ ARDI GASNA」と呼ばれるチーズをつくってきました。

そして今でも土地の人たちは、親しみを込めてそう呼んでいます。
バスク語でアルディは羊、ガスナはチーズという意味です。

オッソー・イラティがAOCに認定された1980年当時は、農家製のものは皆無でした。

ピレネーの誇る素晴らしいチーズをプロモーションするため、
オッソー・イラティ協会は「オッソー・イラティ チーズの道」の標識と、
賛同してくれた40軒の農家の地図入りパンフレットを作成しました。

風光明媚なピレネーは観光客も多く、協会はパンフレットを年々ヴァージョンアップ。
現在では60軒以上の農家がリストアップされています。


フェラーニョは、今年5月に伊勢丹で開催された「フランス展」のために緊急輸入。
この催事で初来日されたピエール・オテイザ氏にも会うことができました。
幸運なことに、それからまもなくオテイザ社を訪れる機会にも恵まれたのです。




アルデュード渓谷の人里離れた傾斜の急な山地で、
600頭の羊(テット・ルース種)を飼って生計を立ててきた
エサン家ですが、チーズ製造を始めたのはたった2年前のことです。

20年間に亘り、バスクの特産物を保持、
促進させてきたピエール・オテイザ氏の協力と援護のおかげで、
チーズ製造にも自信をもって取り組むことができるようになりました。

チーズづくりは11月から8月初旬までの9ヶ月間。
4月~5月はミルクが一番豊富な時期です。
多い時期は1日で45個ほどつくります。

30%はオッソー・イラティで、70%がフェラーニョです。
羊の世話はご主人、新鮮な乳を加工するのは奥様の仕事です。

オテイザ社を通して販売されるものは、緑色のふちがあるラベルです。
エサン家まで足を運んで購入してくれる人たちのために、赤いふちのラベルもありました。

バスクのチーズらしく噛み締めるほどに羊乳の旨みの余韻が残ります。

地元の名産ブラックチェリーのジャムを添えていただくのが
バスク風ですが、ジュレ・ド・コワンもお試しいただきたいと思います。



【記事】チーズの案内人・本間るみ子
【掲載企業】株式会社フェルミエ
所在地:東京都港区愛宕1-5-3 愛宕ASビル
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